私はいわゆる「出戻り社員」です。専門学校を卒業後、2002年に新卒で国際旅行社に入社し、約8年間勤務した後に退職し、他の業種で約5年間働いていました。けれども、次第に「旅行業に戻りたい」という気持ちが強まり、当社の社長に相談したところ、社長から「従来の旅行事業の枠を超えた新しい事業に力を入れていきたいと考えている。その新規事業を担当してくれないか」という話があったのです。「他業種で働いてきた自分の経験を活かせるのではないか」「新しい仕事にチャレンジするのは面白そうだ」と思い、2015年に再入社しました。

私が所属する企画事業部では、大きく分けて2つの事業を行っています。1つめが、募集型企画旅行。いわゆるパッケージツアーの企画と販売です。2つめが、地域連携事業。統括責任者として私が関わっている事業です。

地域連携事業とは、地域が抱えている課題解決や沖縄の地域振興のために、当社が持つ「旅」のリソースを活用して、行政やステークホルダーの皆さんと協力して行う事業です。具体例としては、沖縄県酒造組合と連携して行っている「沖縄泡盛トレイル」があります。沖縄県内の泡盛の酒造所めぐりや、泡盛の歴史や魅力を、地域と連携して伝える取り組みなどを通して、泡盛の認知度向上や消費拡大から、沖縄各地の地域経済促進につなげようという事業です。そのほか、沖縄県と兵庫県の青年との交流を深める「沖縄・兵庫友愛交流事業」のお手伝いなども行っています。他部署の取り組みではハンドボールの小学生交流試合「国際旅行社杯U-12」の主催も行っています。

国や県の予算を活用して行う事業の場合は、公募による企画提案が必要となります。予算をどのように活用し、当社が持つリソースやノウハウと、ステークホルダーのノウハウをどのように掛け合わせをすれば、地域の課題解決につながるのかを考え、企画を立案するのが私の仕事。受注した事業については専任の担当者が進めていきますが、私は全体を見ながら事業の進捗状況をチェックしています。

そのほか、募集型企画旅行も含めた部署全体の管理や、人材育成なども私の仕事です。

チームをまとめるために心がけているのは、当社の経営理念に沿って、お互いに学び合い、成長していけるような環境をつくること。当社は「私たちはお客様に時間を作って差し上げ、夢を提供するために進化を続けます」という経営理念を掲げています。お客様にホスピタリティーを提供するには、自分のスケジュール管理をきちんと行い、時間を守る、責任ある行動をとる、お客様の立場に立って気配りをすることなどが基本です。その上で、進化を続けるために、現状に満足せず、学び続ける姿勢を大切にしながら、どんどん新しいことにチャレンジして欲しいと思っています。

指示された業務をきちんとこなすことも大事ですが、待ち・受けの姿勢で仕事をするのか、自発的に仕事に取り組むのかによって、本人のモチベーションもその後の成長度合いも大きく変わってくると思います。チームのメンバーには、失敗を恐れずチャレンジして欲しい。失敗してもへこまず、失敗を糧に前に進んでもらいたいと願っています。

旅行業界は今、大きな変革期にあります。人手不足の解消やサービスの品質向上のためにDXやICTを活用するなど、仕事の進め方も変わりつつありますし、旅行会社に求められる役割も変化しています。

当社は、そうした変化の時代に対応し、新しいことに積極的にチャレンジしている会社です。先に紹介した地域連携事業も、その一例です。旅行会社への就職というと、旅が好きな人、観光を学んだ人、旅行業界で働いた経験のある人でないと難しいと思われるかもしれませんが、当社の場合、そうとは限りません。他業種で培ったスキルや経験、人脈や、旅行とは別ジャンルの特技や専門知識を活かして活躍できる場がたくさんあるのです。例えば、マーケティングを学びその知識を活かしたいという人は、SNSで情報発信を担ったり、募集型企画旅行の商品造成をする中でその力を発揮できるでしょうし、WEBデザインが得意な人は、当社のサイトや旅行パンフレットの制作で即戦力となるでしょう。旅行が専門外の人や、異業種の人も大歓迎です。「私が入社して新しい視点から、この会社を変えていく」というくらいの意気込みのある人と一緒に、新鮮な刺激を受けながら働けるのが楽しみですね。